【風の影】カルロス・サフォン

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大学生の頃だったでしょうか・・・

面白そうだな、と思いとりあえず上巻のみを購入したものの

そのままなんとなく読まずじまいでここまで来しまったこの本。

前述のリーディングチャレンジのリストに入っていたのを見つけ

読んでみたところ、とても面白いではありませんか。

すっかりはまって一気に読んでしまいました。　

[ストーリー]

舞台は1945年のバルセロナ。

主人公のダニエルがある日父親に「忘れられた本の墓場」と呼ばれる、とある場所に連れて行かれるところから物語は始まります。

それは、世間から忘れられてしまう本たちの集まる場所です。そこでダニエルはフリアン・カラックスという作家の書いた「風の影」という1冊の本と出会い、その面白さに魅了されます。

カラックスの他の本も読んでみたいと考えたダニエルですが、

実はカラックスは多くの謎に包まれた人物でした。

ダニエルは謎の作家の影を追い求め、そこから10年以上にも及ぶ

冒険の旅が始まるのです。

カルロス・サフォンという作家は日本でもとても有名な作家らしいの

ですが、恥ずかしながら私はこの本を読むまで知りませんでした。

日々の生活に追われていると、まとまって読書をする時間がとれない

ので、なかなか読書にのめりこむことが難しいときもあるのですが、

この本は人を集中させ、物語に引き込む力があると感じました。

主人公ダニエルが10年以上もの間、一人の作家を追い求めるという

ストーリーの大枠にダニエルの成長物語や、スペインの内線など

様々な伏線が絡み合い、見事に調和しています。それらの伏線は

物語を複雑にするどころか、深みを与えている感じで物語をより

リアルに感じることができました。私は歴史にうといので、

スペインの内線に関しては、グーグルで調べながら読んだりも

しました。実際の歴史の上で人物たちが物語を繰り広げていることで

勉強にもなり、より立体的に物語を感じることができました。

この本の中に登場する「忘れられた本の墓場」にまつわる物語は

シリーズ化されており集英社にが運営するサイトもありました。

【天使のゲーム】

【天国の囚人】

天国の囚人（集英社文庫） [ カルロス・ルイス・サフォン ]

RileyBell’s diary